中国本土では気温の低下にともない東北部でPM2.5による大気汚染が深刻化しているが、青い海と空のリゾート地で知られる海南省でもPM2.5の大気汚染が観測された。海南省環境科学院は29日の記者会見で心配するレベルではないと語っている。
10月29日付け『亜太日報』によれば、10月1日から24日までに同省の海口、三亜、瓊海、万寧など多数の都市で軽度の大気汚染が観測された。24日の海口の大気汚染指数は134、PM2.5の値は102、三亜は同125、PM2.5は95だった。中でも標高1000メートル以上の阿陀嶺観測地点の大気汚染指数は143、PM2.5は109に達し、海口、三亜よりも指数が高かった。阿陀嶺は熱帯雨林に覆われ汚染源になるものは何もないことから、環境科学院は過去20日間のウェザーリポートから分析して北風と東風が遠くにある汚染物質を海南省まで運んで来たと分析。遠方の汚染物質が移動し、気象条件がそろったため海南省に滞留したとみている。
本土では大気汚染のレベルを優、良、軽度の汚染、中度の汚染、重度の汚染、深刻な汚染の6段階に分けている。軽度の汚染は空気に敏感な人でない限り、ほとんど影響はないという。