米連邦公開市場委員会(FOMC)の量的緩和第3弾(QE3)縮小の決定を受け、HKMA(香港金融管理局)は市場の混乱は避けられないとの見方を示し、銀行にリスク管理を徹底するよう要求した。
12月19日付け『星島日報』によれば、HKMAの余偉文・署理総裁は、過去に米連邦準備制度理事会(FRB)が推し進めたQE(量的緩和)により香港を含む新興国に大量のマネーが流れ込んだ。今後は米国経済の回復につれマネーの引き上げが起こり、新興国は通貨下落のプレッシャーにさらされるだろう。銀行は資金の流出に注意し、企業・個人ともに金利のリスクを見極め、過度なローンは控えるよう呼び掛けた。
また、超低金利政策とQEは非常措置であり、長期的に行われるものではない。これが原因で新興国はインフレ圧力と資産バブルに見舞われている。米国がQE3の縮小を開始したことは新興国にとっては良いこと、との見解を示した。