香港でまた偽札騒動が再燃している。昨年末から今年始めにかけて、精巧な偽の1000香港ドル紙幣が市場で大量に発見されたが、今度は偽の500香港ドル紙幣が出現した疑いが浮上している。
3月11日付け『太陽報』によれば、香港では先月、中国銀行版の偽500ドル紙幣が市場に流入した可能性が出たことに続き、インターネット上やインスタントメッセンジャーWhatsApp (ワッツアップ)にHSBC(香港上海銀行)版の偽札と思われる500ドル紙幣の写真がアップされ、再度偽札が市場に現れるのではといったうわさが広がっている。
写真には3枚の500ドル紙幣が一緒に映っているが、紙幣記番号がすべて同じH482793であることから、偽札の疑いがある。これらは2010年発行の紙幣と似ており、獅子やHSBC香港本社ビルの図案、色や光沢も精巧に出来ており、一部ネットユーザーらはすでに市場に流入している可能性を指摘している。
HKMA(香港金融管理局)は香港警察と協力して解明を急ぐ構えだ。HKMAによれば、昨年回収した偽札は計351枚で前年比28%増加。一昨年は353枚増だった。香港の飲食協会関係者は、偽の500ドル紙幣が本当に市場で見つかった場合は、飲食店などで500ドル紙幣での支払いを拒否することもあり得るとコメントした。