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2014.07.26

天安門事件の学生リーダー 脳腫瘍の疑いで台湾行き希望

 天安門事件の学生運動のリーダーの1人で、米国に在住する王丹・氏が、自身のフェイスブックに脳腫瘍か脳血栓の疑いがあるため早急に台湾で治療を受けたいといった切迫した内容の書き込みをしている。王氏は台湾精華大学の教授という肩書きを持っており、台湾に滞在していたこともあったが、ビザの問題で現在は台湾への渡航が難しいため、台湾政府に早急な対応を求めている。

 王氏はここ数日の間にフェイスブックに3回、以下のような書き込みをしている。
 スーパーマーケットでめまいがして倒れそうになった。このような症状がもう2カ月続いており、深刻な脳腫瘍か脳血栓ではないかと自分で思っている。すぐに台湾に戻り、医師の診察を受けたい。台湾政府が特別に滞在ビザを発給してくれることを希望する。みんなで台湾政府に働きかけてもらえないか——。

 王氏は米国で健康保険に加入しておらず、検査費用も高額なため自己負担は難しいと明かし、「本当に焦っている」と心境をつづっている。
 王氏は米国ではグリーンカードを所有するが無国籍の身分であり、台湾に行くには米国に戻るビザと台湾に滞在する2つのビザが必要になる。王氏は、「先週、すでに台湾政府には滞在ビザの申請をしたが、いまだ検討中で返答がない」と語っている。

 今年45歳の王氏は1989年の天安門事件後、海外への亡命を拒否し、中国当局により2度投獄された。1998年に海外で病気治療を受ける許可を得て米国に渡り、その後は米国で事実上の亡命生活が続いている。当時の病気治療の理由も脳腫瘍の疑いがあると診断されたためだという。7月26日付け『星島日報』が伝えた。

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