3月27日、香港大学法学部の戴耀廷・副教授らは普通選挙(香港市民の直接選挙による行政長官選出)の実現に向けた行動を正式に開始すると発表した。戴副教授は今年始め、市民が支持できる政治体制改革案を1万人を集めて討議し、住民投票で多数を占めた政治改革案を仮に特区政府が受け入れない場合、市民を動員した「セントラル占拠」を行う計画を提唱していた。
27日に発表された行動の正式名称は「譲愛与和平占領中環(愛と平和に向けたセントラル占拠)」。戴副教授らは、2017年に普通選挙による香港行政長官選出を実現させるため個人的な立場でこの行動を決めたとしており、いかなる組織や政党の主導も受けておらず、行動には暴力やいかなる政権、政治家の打倒も、セントラルを麻痺させる行為も行わないとしている。
提唱者の1人である中文大学社会学系の陳健民・副教授は、仮に政府が普通選挙の計画を足踏みするようなことがあれば、若者は急進的になり、中年は香港に嫌気を感じて移民を考え、想像できないような結末になるだろうと語っている。
これに対して特区政府側は、市民が平和的に意見を語る自由と権利は尊重するが、同時に参加者には法と秩序の尊守を期待するとコメントした。3月27日付け『明報』が伝えた。