中国人民銀行は5月2日、香港から中国本土の資本市場への人民元建て投資を認めるRQFII(人民元適格海外機関投資家)の細則『人民幣合境外機構投資者境内証券投資試点弁法』を公布した。RQFIIは2011年末に始まり、すでに27社の試行機関が計700億元の投資枠を獲得。昨年11月に新たに2000億元の投資枠が発表され投資範囲も拡大されたため、本土の株式市場への資金流入は投資枠と同額の2000億元が予想されており、市場のカンフル剤として注目されている。また、さらなる規制緩和が進めば資金流入は1兆元に達するとの楽観的な見方も出ている。
一方、人民元の中間レートは2005年の切り上げ以降、連日史上最高値を記録しており、細則が公布された2日のレートは1米ドル6.2082元。1日の上昇幅としては今年最大だった。市場関係者は、前日に米ドルが大幅に下落したことやホットマネーの流入が主な原因だが、細則発表で中国人民銀行が人民元の国際化を加速させるのではとの期待感もレートを押し上げたとコメントしている。5月3日付け『星島日報』が伝えた。