国家統計局は先きごろ2012年の調査リポートを公布した。それによれば、中国の農民工(農業以外の仕事に従事する農民)の数は2億6261万人で前年比3.9%増加した。うち、調査年度内に本籍地以外の地域で6ヵ月以上就業した出稼ぎ農民工は同3%増の1億6336万人、本籍地の農民工は同5.4%増の9925万人だった。中国東部地域の農民工は本籍地かその近隣で仕事をする傾向が強く、中・西部地域は出稼ぎ傾向が強かった。
農民工の平均月収は前年比11.8%増の2290元と上昇したが、上昇幅は同9.4ポイント下落した。給与は物流、建設業界が高く、サービス、飲食、製造業は低かった。人口の流入は中国中西部で増加が速かったが、珠江デルタと長江デルタ(上海と浙江・江蘇省の14都市)では減少しており、省をまたいで出稼ぎに来る農民工は今後も減少し続けるとみられている。
農民工に占める男性の割合は全体の66.4%。農民工全体の平均年齢は37.3歳、中学卒業程度の学歴が大多数を占め、ほとんどが職業訓練などは受けたことがなかった。また、出稼ぎ農民工の多くは雇い主や企業が提供する宿舎で暮らしていた。権益保障に関しては、2012年に給与の未払いに遭った農民工は全体の0.5%で同0.3%減少。業界別では建設業が給与未払いが最も多く全体の1.5%だったが、前年比では0.4%減少した。
調査は31省(自治区・直轄市含む)、899県、約7500村と20万人近い農村労働者を対象に行われた。5月27日付け『明報』が伝えた。