中国本土の高齢者人口は今年2億人を突破した。2025年には3億人、2034人には4億人を突破する。11月2日に開催された高齢者事業に関するフォーラム「2013中国老齢事業発展高層論壇」で、中国民生部部長で全国老齢委副主任の李立国・氏はこう語り、中国は現在、世界で最も高齢者の多い国だが、今後さらなる高齢化社会に突入するとの見解を示した。
厳しい現状
「『豊かになる前に老いていく』。中国の高齢化問題は厳しい挑戦を迫られている」。同フォーラムで中国国務院発展研究中心の李在・主任もこのように述べ、先進国と比べて深刻な状況であることを強調した。李主任によれば、高齢化社会に突入した先進国の場合、通常1人当たりのGDP(国内総生産)は5000〜1万米ドルかそれ以上だが、2001年に本土が高齢化社会に突入した際の1人当たりのGDPは1000米ドルを超えたばかり。2012年にやっと同6000米ドルを超えた。高齢化するには本土の経済基盤は弱過ぎるという。
ただ中国でも高齢化社会にともない、高齢者をターゲットにしたサービスやビジネスの需要は急速に高まっている。これについて李主任は、高齢者サービス産業の発展戦略を計画し、養老院や高齢者ケアなどの福祉の改善、関連するビジネスへの優遇策などを検討していく方針であることを明かした。11月4日付け『亜太日報』が伝えた。