1月16日から中国本土で春節(旧正月)の帰省ラッシュが始まった。中国交通輸送部は、2月24日までの40日間に帰省のために移動する人口は昨年より延べ2億人多い、延べ36億2300万人と予想。陸路は昨年比5.8%増、水路は同1.1%増の4300万人とみている。今年の旧正月は1月30日が大晦日、31日が元旦。
陸路はスモッグの影響懸念
初日にあたる16日は道路・水路輸送などに目立った混乱はなく、バスの利用客は延べ7923万人、鉄道輸送は延べ90万人、船の利用客は延べ607万7000人だった。ただ、北京・天津・河北・江西の4省では深刻なスモッグの影響で計31カ所の高速道路が封鎖された。その後、一部は解除されているが、今後もスモッグの影響で陸路での旅客の移動に支障が出る可能性がある。
鉄道輸送では、今年は本土の鉄道システムが分社化されて初めての帰省ラッシュを迎える。新しく成立した中国鉄道総公司は、昨年新たに複数の高速鉄道が開通したことで今年の春節の鉄道旅客輸送量は昨年比7.9%増の延べ2億5800万人に達すると予測。帰省客の需要を満たすため期間中は増便とネットでのチケット販売や実名制での購入などを整備して対応にあたるとしている。2月10日の臨時列車と2月5日の通常ダイヤの列車の切符は17日から発売される。
空の便は、中国民航局の予測では旅客数の延べ人数は昨年比10%増の4200万人。1週間当たりの国内線の便数を通常の5万便から6万2000便に増便するとともに、チャーター便を90便増やすという。
「春運」と呼ばれる本土の春節連休中の帰省は、生活水準の向上とともに旅客数が激増しており、10年前の2004には今年の予測人数の半分だったが、2010年には延べ22億人、2012年には延べ30億人を突破し、昨年は34億人を超えている。1月14日付け『星島日報』、1月16日付け『亜太日報』、1月17日付け『商業電台』などが伝えた。