中国本土紙『南方農村報』は先きごろ、人口3000人余りの広東省翁源県上壩村で1987年から2005年の18年間に250人の村民が各種のガンで死亡したと報じた。同村はガンの罹患率と死亡率が全国平均を大きく上回り、「ガン村」と呼ばれている。
原因は土壌汚染とみられ、村民は「米も落花生も植えられない。ここで出来た油や米を食べるのは怖いので買っている」と話している。
報道では、村民の多くは村の水源がある大宝山の鉱物採掘エリアがガンの発症原因だと考えており、ある村民は「採掘場から流れて来た水が常に村の河に流れ込んでいる。汚染された河の水を村民が知らずに水田に引いていたときもある」と語った。
この採掘エリアは1969年から現在に至るまで40年以上採掘が行われている。1970年末に河で魚の死骸を頻繁に見かけるようになったことで村民に不安が広がり、井戸を掘って井戸水を飲料水にするようになった。その後、2006年に全村に水道が敷かれ、村民は井戸の水を飲むのをやめたという。
上壩村には1700畝(ムー)余りの耕地があり、十数年前にはその大半は水田だったが、現在は水田は十数ムーに減少している。
華南農業大学の研究班が調査を行った結果、村の土壌は長期にわたる採掘で汚染され、カドミウム、鉄、銅などの重金属のほかイオウを含んでいたという。1月23日付け『星島日報』などが伝えた。