人民銀行深圳市中心支行は27日、深圳市の前海新区における人民元の越境ローン業務の当面の管理法『前海跨境人民幣貸款管理暫行弁法』を公布・施行した。これにより、前海の人民元ローン業務が正式に始動した。
主な内容は、前海で実際の営業または投資を行っている企業が同地で登記した場合のみ、香港の銀行から人民元でのローンを受け、深圳市の金融機関を通じて資金決済が行えるというもの。同支行によれば、香港の人民元を借入することで前海の建設と発展に運用できる。またローン期限や利率は金融機関と顧客の双方で決められるという。
HKMA(香港金融管理局)は人民銀行の政策を歓迎。人民元が中国本土ー香港間を循環することで香港が本土の改革開放の重要な役割を担うとともに、香港の人民元オフショア業務の促進、金融機関のビジネスチャンスの拡大につながると期待を寄せた。
同管理法の施行により年明けには香港の人民元定期預金の利率のさらなる上昇が予想される。現在、東亜銀行(BEA)の大口の人民元定期預金の利率は6〜24カ月で3.25%、シティバンクの同定期預金利率は3ヵ月で3%に達している。28日付『星島日報』、29日付『香港経済日報』が伝えた。