社会主義市場経済の下、改革開放を推し進め今日の経済発展の礎を築いた故・鄧小平氏の孫の鄧卓棣・氏が5月2日に広西チワン族自治区百色市平果県の副県長に就任した。5月3日付け『明報』が『雲南信息報』の報道として伝えたところによると、卓棣氏は今後、同県の発展と改革、物価、法制、農業、貧困問題のほか大規模プロジェクトに関わる予定。
卓棣氏は米国生まれの28歳。鄧氏の末っ子である鄧質方・氏が夫婦で米国留学中に生まれた一人っ子であり、鄧氏の唯一の孫。米国の法律では生まれの子供は米国籍を有するが、夫妻が卓棣氏を連れて米国留学から戻った際、鄧氏は「私の孫がアメリカ国民だなんて誰が言ったんだ。中国に戻れば中国国民だ」と語ったという。
百色市は鄧氏とゆかりが深く、1922年12月に鄧氏はここで中国共産党の「百色起義」を指揮、国民党に対する武装蜂起を行ったとされている。