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2013.08.10

四川省の地方債、2017年までの返済額は470億元

 中国本土で審計署(日本の会計検査院に相当)による全国的な監査が行われる中、本土紙『理財週報』は、四川省が今年発行した計13の「城投債(インフラ工事のために発行する地方債)」の累計金額は178億元で、これら城投債で集めた資金の約23%は銀行の償還に回されると報じた。四川省は2017年までに470億元の地方債の償還期限を迎えるが、ある証券会社は、昨年9月に公布された同省の重大プロジェクトの投資項目リスト(2012〜2013)から分析すると、四川省の今年の城投債の発行規模は計1240億元に上ると予測している。
 四川省財政庁によれば、同省は2009~2012年にそれぞれ180億元、180億元、135億元、135億元の地方債を発行。発行額は4年連続して全国1位だった。2009年の180億元は今年すでに完済したが、2017年までに470億元の返済が待っている。過去4年に発行した地方債のうち地震後の復興プロジェクトに88億元、中・低所得者向け住宅など民生プロジェクトに252億元、基礎インフラプロジェクトに計290億元をそれぞれ投じた。
 四川省の債務については、今年3月に開催された全国人民代表大会(全人代)で同省財政庁の長王一・副庁長が「全体的にはコントロール可能なレベルだが、局部的にリスクが存在する」と語っていた。これは一部地域に過度な負債と不適切な資金の使用や管理不十分なところがあることを意味する。
 現在、四川省の市・県・郷・鎮など地元政府による城投債は計51、融資規模は645億1000万元に達し、うち80%以上の償還は2014年以降、半分近くは2015〜2017年に期限を迎える。これらは主に四川省鉄路産業投資集団、四川省水田投資経営集団、四川高速公路建設開発、四川省投資集団、成都交通投資集団など10社近い政府系融資平台が発行しているが、このような城投債の半分以上は中・低クラスの格付けで、51債券中、AAAはわずか2つしかなかったという。
 ちなみに、ある本土メディアは債務プレッシャーが最も高い10都市のランク付けを行い、南京、成都、広州、合肥、昆明、長沙、武漢、ハルビン、西安、蘭州の各市を挙げている。8月5日付け鳳凰網(i.feng.com)が伝えた。

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